数学の答案のエチケット(2)

数学の答案では、一般的には論理性が問われます。

論理性と言えば、三段論法。
大前提、小前提、結論、ってやつ。

大前提は、一般的に成り立つもの。例えば、「人は死ぬ」ってこと。
小前提は、今回の事案に関連するもの。例えば、「ソクラテスは人である」ってこと。
結論は、大前提に、小前提をあてはめたもの。「よって、ソクラテスは死ぬ」ってこと。

先の問題でいうと、全部で5点だったら、だいたい次のような配点になるでしょう。
答えが合ってるのは、「小前提」の評価に含めるでしょうね。

それで、先ほどのみんなのメモを採点したら、大前提がない。
つまり、この問題を離れて、一般的な抽象論が無い。
そうすると、採点したら、2点くらいになる。

自分では5点とっているつもりだけど、実際には2点しか取れていない。
残念だけどね。

数学では、このような自覚なく落としている点数って、実は多い。

そういう観点からすると、「解の公式」を利用した答案の方が、評価は高いだろう。

ただ、油断しちゃいけない。
このように書いても、「解の公式を暗記しただけだろう」って批判がある。
だから、この答案では、大前提の部分は満点でない。
そうすると、トータルでは、せいぜい3点かな、って感じ。

こんな問題、ふつうは簡単だと思うだろうけど、きちんと解くのは難しいんです。