ウェブセミナーを整理しました。
(セミナールームに整理)
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CS基準の説明の番組、公開しました。
コンピュータ・ソフトウエア(CS)関連発明についての説明の番組を公開しました。
※ あくまで個人的な説明であり、過去に私が属していた組織などとは無関係な説明です。
(セミナールームに整理)
旧ソフトウエア委員会(弁理士会)などで説明した内容が中心ですが、
現行の審査ハンドブックについて、このレベルで公開された資料はないと思います。
6本の番組で、全体として1時間20分くらい。
急に思い立って録画しましたので、
後からまた録画し直すかもしれません。
はじめてのウェブセミナー
ウェブセミナーを初めて公開しました。
第1回目は、「特許審査基準の聞いてはいけない話」。
今回、Youtubeを使って、公開させていただきました。
通説ではありませんので「聞いてはいけない」としています。
初めての撮影で、お聞き苦しい点も多々あると思います。
それでも聞いていただける方。次にアクセスしてください。
(整理しました。)
内容は、「超」上級とでもいいますか・・・
はっきりいって、難しいものです。
通説どおりの方がニーズが大きいことは、理解しています。
こんな内容、ほとんど理解されないのも、わかっています。
だけど、セミナーを企画しても通らない内容なので、勝手に作りました(笑)。
私は、審査基準について、いろいろな方から教わったのですが、
昔、聞いた内容が、今、聞けないことに困っています。
理由は2つあって、
一つは、伝える側も自分にとっての審査基準は日々変化していくので、今さら昔の内容を伝えられないこと。
もう一つは、失伝していることが多いこと。審査基準は、法律と違って資料が公開されないので、すぐに失われてしまいます。
私も、年齢からいろんなことを忘れてしまうでしょうし、伝えるエネルギーも失っていくでしょう。
今でないとまとめられないと思いましたので、アップしています。
【新規性と進歩性】3-5.進歩性(追記)
新規性と進歩性の判断は、本当に難しい。
指導審査官は、次のように言ってた。
「進歩性判断では、
当業者が『当たり前だ』と思うものを排除できれば、
何とか審査にはなるんじゃないか。」
一見すると「審査官って、楽だよね」と思えるかもしれない。
だけど、この言葉は、本当に深い。
いい特許は、どうしても「当たり前」に見える。
だから、審査官は、いい発明に対して、ダメ出しをしてしまいがち。
こんな審査は、いらない。
他方、文献調査で難しいのは、当業者にとって「当たり前」のものだ。
「当たり前」のものは、文献に記載されないから、見つからない。
それを見極めるのは、本当に大変だ。
私は、ある案件で、4万件、調査した。
それで、ようやく、先行技術文献が見つかった。
また、どんなに探しても、見つからないこともあった。
そういうときは、「ごめんなさい」という想いしかない。
確かに、「当たり前」のものは、特許査定にせざるを得ない場合がある。
だけど、そういうものこそ、審査段階で拒絶しないと、みんなが困るんだ。
その自覚は、本当に大切だと思う。
【新規性と進歩性】3-4.進歩性(事例2)
じゃあ、仮に、次のように請求項1の記載が補正されたら?
[請求項1](補正後)
光を発する発光部と、
本のページの間に挿入されるしおり部を備え、
前記しおり部は、前記発光部が発光するときに前記発光部を支える、ライト付きしおり。
こうなると、「ライト」と「しおり」との間に、機能的な関連が認められるので、「単なる寄せ集め」の論理付けは使えない。
そして、引用発明1と引用発明2では、動機付けルートでも論理付けは無理だろう。
そのため、補正後の本願発明は、引用発明1及び引用発明2に対して、進歩性が認められる。
補正後の特許請求の範囲で、特許査定になるかは別問題。
「しおり」は、通常、薄い形状だ。
そうすると、「支える」なんて機能はできない。
そのため、実施可能な程度に特定できていないため、記載要件違反になるだろう。